旧リコーファンから見た、GR2の残念さ
こんにちは、Kotaxです。 夏カゼがようやく治ってきました!
さて、今日はリコーイメージング社の新型カメラ、GR2の話です。
僕は旧リコーのカメラ作りは好きだったし、GRというカメラの特別感も大好きです。
持ち歩ける本格コンデジというコンセプトらしく、APS-Cでポケットにも入るサイズに収まり、単焦点ならではの写りの良さは、今でも他の追随を許さないものだと思います。
たとえ、「ポケットに入るサイズ」という意味ではRX-100にお株を奪われ、
「単焦点ゆえの圧倒的な写り」という意味ではdpに劣るとしても、両者を兼ね備えたバランスの良さは何物にも代えがたいなぁ、と長くGXR A12 28mmを使ってきたものにしてはやや恨めしく思うくらい、良くできた機体だと思います。
リコーイメージング社になってから(リコーとペンタックスの合併)、旧リコー系のカメラの扱いが少しおかしくなっているような気もしていたのですが、 まあそれはそれ、新型GRに大いに期待していたところでした。
で、いよいよ7月17日に後継機「GR2」が発売になるのですが、事前情報を観る限りでは、あまりの進化のなさに少し驚いています。先代にただwifiをつけただけで「GR2」を名乗るというのは、いかがなものかなぁと。高感度の弱さもピントの甘さも色々ありながら、wifiつけただけでモデルチェンジというのは、いかにも価格対策(初代GRの2倍)じゃないですか。
見せ方が姑息
ただ、旧リコーファンとして、こういう意見は分かるんです。
- いやいや、GRというのはそういうカメラなんだと、
- 変わらないことがGRの良さなんだと、
これは分かるんです。応援したいんです。
でもね、だったら堂々と、変わらない強さを主張すればいいと思うんですよね。
僕が残念だなぁ、姑息だなぁ、と思うのは、変わってないのに、ことさらに進化しています感を出すところです。
一例をあげます。
以下はGR2の公式ホームページの抜粋なんですけど、
いろいろ進歩してるんだなぁーと思ってこの表を見ると、とんでもない間違いです。
これはGRの比較ではなくて、先々代のGR digital4との比較なんです。
GR digital4って言ったらあなた、2011年のカメラですよ。4年前の、2代前のカメラと比べてこれだけ進歩してますって、どこのメーカーがそんなこと宣伝しますか。
iPhone5→iPhone5S→iPhone6と順番に比較するのが世の常識でしょう。
これがライターのよいしょ記事ならともかく、オフィシャルホームページですよ。ちょっと常識では考えられない比較表だと思うわけです(まあよいしょライターはそのまま転用してましたけど。それでもプロのライターかね)。
だってこの事実に気付く人は(GRに興味を持つくらいの人はほとんど気づくと思うんだけど)、
- あぁ、先代からはほとんど変わってないんだ
- そしてメーカーはそのことを隠したいんだ
と思うに決まってるじゃないですか。
事実、先代のGRとの比較はどうなっているのか、チェックしてみました、
まさか、まさかの進化ゼロです。2年もかかってんのに変わってないです。
だったらこういう項目は、最初から載せなきゃいいのに。なんでこんな不味い宣伝をするんでしょうかね??
何度も言う通り、GRというのは変わらないことが一つのブランドなんだから、
- 手ぶれ補正?載せません?
- デザイン?買えません
- 高感度?相変わらず弱点ですよ。
と、堂々と言っちゃえばいいんですよ。
但し、
- センサーのソフトウェアを進化させてますので、写りは少し変わってます。
- スマホ時代に合わせて、wifiつけました。
- この進化スピードがGRなんです!
と堂々と言い切ってくれた方がよほどすっきりしますよね。
冒頭に述べたとおり、リコーイメージソングになってから、旧リコーのカメラの扱いがひどいなぁ、と常々思っていたのですが、今回の杜撰な企画と広告でその思いを一層強くしました。
コンパクトカメラ好きで、且つGXRの熱心なファンであった僕も、残念ながらGR2は買いません。 なぜなら愛情が感じられないから。
はっきり断言できますが、商品群に対して、社内のリソースがついてこられてないのだと思います。
ソニーの1インチセンサーを使ったよりコンパクトに進化した単焦点のGRなんて魅力あるんだけどなぁ。頑張ってほしいなぁ。